埼玉県深谷市 フードツーリズム⑤「日本の風土に根付いたものづくりを考える。真心のこもったお漬物。」
お腹も満たされて、次に向かった先は「マルツ食品株式会社」の漬物工場です。
今から30年以上前に建築された工場は、富岡製糸場の柱を真似て設計されたそうです。
この重厚感!広々としていて作業しやすそうですね。(^-^)
富岡製糸場の設立に尽力された渋沢栄一氏との関わりを深く感じます。
自らがお漬物のスペシャリストであり、販売している商品のレシピを全て考えていると言う鶴田社長から、直接、工場をご案内いただき、お漬物作りの体験も楽しませていただきました。
早速ですが、深谷ねぎのピクルスと、深谷もやしの醤油漬け作りを体験!
ねぎは65℃で5分ブランチ、水で冷やしてからよく水を切り、ピクルス液に浸します。
この大きなホイッパーを三条市の物流センターで発見し「どんなシーンで使うのだろう?」と思っていた答えが、ここにありました。(笑)
深谷市がある埼玉県北部は、利根川や荒川によって形成された肥沃な土壌と、豊かな水に恵まれた県内有数の農業地帯になっているそうです。 また、日本には、火山灰の風化物からできた土壌が多くあるそうで、この辺りの関東ローム層が、ダイコンの栽培に適しているのだとか。
人気商品の「東京沢庵一本漬」をはじめとした、他ではあまり見たことのない、魅力的なお漬物のラインナップに、参加者は大興奮!
たくさん、試食もさせていただきました。おいしかったですね。(^-^)
鶴田社長は、とても熱く、日本の伝統食を語られます。
「日本の伝統食品である漬物は、昔からその地域で自然の恵みを豊富に受けた野菜を収穫し、その地域にある味噌や醤油などの調味料で漬けられたものです。野菜の旨味や発酵が作り出す力によって作られる漬物は、日本を代表する食品の一つです。私たちは、このような漬物を後世に伝えて行かなくてはならないと感じております。」
こちらのメッセージが、鶴田社長の名刺裏に書かれていらっしゃいました。
鶴田社長が作るお漬物は、享保二年創業。三百年以上にわたり、江戸料理の伝統を守り続けている「割烹家八百善」で提供されているそうで、マルツ食品が指定漬物工房にもなっているそうです。
日本の伝統食でもあるお漬物文化が深谷市に根付いた理由、そして、次世代へ繋ごうと力強く取り組まれている鶴田社長のような方がいらっしゃること、埼玉県に「お漬物」のイメージがあまり無かったので、本当に新しい発見でした。
野菜ソムリエ上級Pro. 清野 朱美
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