地元の魅力を伝える「あがの風土キャラバン」結成!

7月11日(木)~12日(金)の二日間、大変貴重な機会をいただき、「あがの風土キャラバン」に参加させていただきました。

実行委員長を務める榎本庄太さんから、声をかけていただいたのが1年前のこと。地元愛に溢れた温かい内容を伺い、この日が来るのをとても楽しみに待っていました。

素晴らしい機会にお声掛け下さいました、「あがの風土キャラバン」のみなさまに心より感謝申し上げます。

新潟平野のほぼ中央に位置し、南側に阿賀野川、東側には標高1000メートル級の山々が連なる五頭連峰。その山々をバックに広がる田園風景の美しさは、思わず息を飲んでしまうほどです。

私が新潟にやって来たのは1999年の秋。ちょうどミレニアムを迎えるタイミングでした。

当時、おいしい釜飯がいただける場所として最初に覚えた阿賀野市は、紅葉が美しく、自然豊かな環境と、温泉もあることから、故郷「伊東市(静岡県)」をなつかしく思い出せる貴重な場所でした。「あなたは、いずれ、この場所へ何度も通うことになりますよ。」と、20年前の私に教えてあげたいですね。

「五頭の山茂登」想い出の釜飯を最後にいただきました。(^-^)

やっぱり、最高においしい釜飯です。林先生からも、「こんなおいしい釜飯は生まれてはじめて食べた」と嬉しいお言葉をいただきましたよ。

風土が心地よく、新潟での暮らしに大きな幸せを感じている私ですが、このたびの「風土」をテーマにした講演をきっかけに、私が生まれ育った場所との共通点を探しました。

すると...!? 旅好きの私が、日頃、とても頼りにしているGoogle MAPでお馴染みの「緯度と経度のGPS座標」。


なんと、新潟と静岡の経度が同じだったのです。
地形の始点と終点を結んでみたらピッタリでビックリ(笑) 

★二つの座標
E139°02′N37°55′新潟市
E139°10′N35°02′伊東市

新潟から、南に真っ直ぐ進むと故郷に到達することが分かります。「新潟が心地良い」と感じる理由の一つなのかもしれません。

赤道と並行している横の座標が「緯度」、北極と南極を結ぶ縦の座標が「経度」。
二つの座標が交わる点から、地球上の位置を確認することが出来ます。

★私の密かな楽しみ。

Google MAPのGPS座標を使い、野菜の原産地を求めて世界中をバーチャルで旅することです。 時々、リアル旅もします。(^-^) 地図も愛読書です。(マニアックで、あまり人に話せません。笑)

「あがの風土キャラバン」の第一部では、「環境」をテーマに素晴らしい活動を続けていらっしゃる林鷹央先生のご講演を楽しませていただきました。

林先生は、絶滅危機にある野草や虫を救うための環境問題と真摯に向き合いながら、全国の田んぼを観察して周っていらっしゃいます。

また、多才な林先生は、それらを楽しく伝える手段を豊富にお持ちで、講演中に楽器の演奏も始まりました(笑)

★写真は第二部のディナー会場です。

 二日目のフィールドワークでは、田んぼの中に住む生き物や植物と触れる機会もありました。夢中でお話をされる林先生は少年のようでしたね。

参加者のみなさまも笑顔がいっぱい! 林先生ありがとうございました。(^-^)/ 

企画の主催者でもある榎本庄太さんの田んぼは、無農薬にこだわり、草取りも手作業で丁寧に行われています。また、実際に田んぼに触れられる「田植え」のイベントを一般のお客様を集めて毎年行っているそうです。

環境保護、食の大切さを直接伝えられる素晴らしい取り組みだと思います。

田んぼの隅に作られた「ビオトープ」には、野生の動植物が気持ち良さそうに住んでいて心が潤いました。(^-^)

第二部では阿賀野市の食材をたっぷり堪能できるオードブルのディナーで盛り上がりました。

実行委員長の榎本庄太さん。このたびは大変お世話になりました。
笑顔が爽やかな農業王子です。

新潟県農業士会新発田ブロックのみなさまもご参加下さいました。
(写真向かって右側)安田興和農事の本田さんは、あがの風土キャラバンの実行委員でもあります。(^-^)

素敵な女性たちに囲まれて。

心から美しく、楽しいみなさまとご一緒させていただき、この2日間は大変癒されちゃいました。(^-^)
温かくお迎えいただき、心より感謝申し上げます。


日頃、お仕事でお世話になっている方々や、新潟県農業士会のみなさま、顔見知りの方も多く、社員旅行のような雰囲気が漂っていましたね(笑) 

オードブルは、FOOD&ETHICALの可愛い女性がお二人でご用意下さいました。
高校のバレー部時代から一緒だと言うお二人の息はぴったり。野菜で彩られたオードブルは、目にも美しくヘルシーで、おいしくお酒をいただけますね。

今坂温泉湯本館の若女将永松祥子さんには、講演の司会から宿泊まで大変お世話になりました。m(_ _)m

二日目のフィールドワークで最初に向かったのは「笹神ナス」の産地です。

新潟はナスの作付面積1位を誇るナス王国。

中でも、各地域に根付いた「伝統ナス」の種類の多さには、目を見張るものがあります。

阿賀野市を代表する「笹神ナス」は、白ナスに分類されていますが、見た目はグリーンでゼブラ柄。笹神地区で昭和初期以前に栽培されている伝統ナスのようですが、まるで西洋ナスのようですね。

★写真は荒木農園さん

出始めの笹神ナス(7月)は、やわらかくて果肉が滑らか。9月まで、収穫は続きますが、後半は皮が少し硬くなるそうです。

★曇り空の色彩の中に溶け込む巣箱 まるで、古代ローマ時代の世界遺産のようです。

★黒は蜂が集まるからと、可愛いピンクのジャンパーをミス・アースの藤井みなみさんからお借りいたしました。(ありがとうございました♡)蜜を採取するボードはずっしり重くて、刺される不安も重なり笑顔がなかなか作れません(笑)  

採れたての蜂蜜は、今まで味わったことのないフルーティーな甘味でビックリしました。
なんて贅沢な日だったのでしょう。

養蜜家の高橋さんの想いにはぐっとくるものがあり、胸がジーンと熱くなりました。

なぜ?この地でハチミツの栽培を始めたのか? そこには、生まれ育った土地で、自然と共存し豊かに暮らすための高橋さんのビジョンが繊細に描かれていらっしゃいました。

素敵な写真をたくさん撮って下さった美佳里さん。
楽しい時間をありがとうございました。

キュートな美佳里さんを手のひらに乗せちゃいました(笑)


ユーラシア大陸の極東に位置する日本列島。

地形は南北に広がり、北は寒冷、南は熱帯と言ったように気候の違いから、バラエティに富んだ独特の風土が生まれて行ったと考えられています。

四方が海に囲まれている日本では、さまざまな種類の魚を捕ることができます。

海外からのお客様に人気の日本のFoodと言えば「寿司」ですよね。

新潟県の農産物を代表する「米」がベースとなったFoodが、和食の検索ワード1位なるのはとても嬉しいことです。

更に、注目を集めている和食検索ワード2位の「エダマメ」も新潟県が作付け面積1位を誇ります。

気候、水質、地質、地形などが総じて「風土」と呼ばれていますが、その土地で暮らす人々の想いや努力、そこから生まれる発想やセンスが、10年後、20年後、50年後の風土を創り上げて行くのだと、改めて実感した二日間でした。

★持続可能な「風土」を創り上げるために必要なこと。

1. 発見すること。
2. 声を聞くこと。
3. 寄り添うこと。
4. 魅力を伝えること。
5. 想い続けること。

これが、今回の講演でお伝えしたかったことです。

運営に携わって下さいましたみなさま、ご参加下さいましたお客様に心より御礼申し上げます。

地球の未来、阿賀野市の未来がもっともっと輝きに満ち溢れますように。

文/野菜ソムリエ上級Pro.清野 朱美